2013年05月05日

忘れられた激戦地 226

宜野湾市我如古 我如古南高地 8
我如古集落の南、宅地の合間を抜ける渓谷、
比屋良川沿いに遺る迫撃砲中隊の砲座と壕群。

恐らくは1基目の掩砲所、独立迫撃砲第9中隊(球12442)の構築した我如古陣地、その西端と思しき位置に到達し、少しだけ勢い付いて東へと向かった。 相変わらず蔦は蔓延るが、断崖の下には古道の様な足場。 反対の緩斜面、10メートル程を見下ろした位置を比屋良川の流れが横たわる。 岩盤は掩蓋として敵弾を弾き、そびえ立つ断崖は迫撃砲陣地、第一線後衛として適する地形。 そして棲息に欠かせない水は比屋良川をふんだんに流れ、北に相対する侵攻を迎え、第62師団の第一線支援部隊、何等かの部隊が重用したと思われる。

その様な推理を働かせつつ、足下などにも注意を払いながら歩んで行くと、その先には人間の心に溜った「膿」とも云うべき光景が広がっていた。 中間処分場の如き体であった 浦添市 前田 、それほどではないものの、目の前には延々と棄てられた家庭ゴミが堆積し散乱する。 後に知ったが台上には墓所が広がり、件の場所は小型車の進入できる行き止まりの道。 車でゴミを捨てに来る不逞な輩に加え、そこには古くなった供花や供物も混じり、何をかいわんや酷い人たちである。
どうやら掩砲壕が一基、ゴミの下に埋もれている様子だが、見限って先を急いだことは云うまでもない。

 ゴミの山
台上の墓所から投棄されたゴミ。
此処もまた処分場か廃棄物バンカーの体、人の心の膿であろう。
忘れられた激戦地 226

 同断崖下
断崖の下部には掩砲壕が埋もれている様子だが、それを検める気にはならなかった。
忘れられた激戦地 226


タグ :宜野湾市

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Posted by 酉 at 12:00│Comments(0)余 談
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